シタール奏者ラヴィ・シャンカール氏、死去
昨日、シタール奏者として世界でも有名なラヴィ・シャンカール氏が死去したというニュースがありました。
現インド、ガンジス川沿いの聖地バラナシ出身のラヴィ・シャンカール氏は、バングラデシュとも大きな縁があります。
彼の家族はインドでも西インド地域、ベンガル系民族の出身です。
1965年、世界的に有名になっていたビートルズのリードギタリスト、ジョージ・ハリスン氏がインド音楽に感化され、ラヴィ・シャンカール氏にシタール奏法を師事。
その後ジョージ・ハリスン氏を通じてロックの世界にインド音楽を融合させたラーガ・ロックが流行し、西側世界に南アジア文化を広める事に寄与しました。
その後もジョージ・ハリスンとの友好関係は続き、1972年にはパキスタンとの独立戦争の中、たくさんの難民を出したバングラデシュ人の為に、同ベンガル民族出身としてジョージ・ハリスン氏とバングラデシュ支援コンサートを企画。
これが「バングラデシュ・コンサート」として世界初のチャリティ・コンサートとなり、その後に続くミュージシャンのボランティア参加によるチャリティコンサートの指針を示します。
シタール奏者としての第一人者として最も名の知れたミュージシャンでした。
またグラミー賞受賞歌手、ノラ・ジョーンズさんもラヴィ・シャンカール氏の娘さんでもありました。
御年92歳は大往生とも言えるかもしれませんが、「巨星、堕つる」という事でバングラデシュ独立期の恩人としてバングラデシュのニュースでも追悼がされています。