バングラデシュでは断食月が始まりました。
バングラデシュでは6月30日からラマダン月、いわゆる断食の月が始まりました。
おおよそ一か月で行われるこの時期は日中、食事や水分を絶って、大きく言うとイスラム教創世期の苦難を追体験するものです。
何度もこちらでお話したように、1日中食事を絶つわけでなく日中のみ口にしないだけで、夜には普段よりも食事をする量も増え、「断食」という重々しい雰囲気ではなく、「聖なる期間」というべき雰囲気に町中がおおわれます。
もちろんサウジアラビアなど厳格なイスラム国家は、もう少し「荘厳な期間」のような雰囲気かもしれませんが、バングラデシュは日本的感覚でいうと「ソフトなイスラム国」でありますので、街中の雰囲気も賑やかです。
断食後の最初の食事は「イフタール」と呼ばれ、この時期は市内の各レストランも出店ブースを出し、様々なスナックなどを販売するのと同時に、「イフタール・フェア」と銘打ってスペシャルセットを出すレストランもあります。
旅行者や外国人、妊婦や病人、リキシャ運転手などの肉体労働者は断食を免除されますが、街中ではたくさんの人が断食を行っているため、食事をする場所は人目のつかないところを選ぶなど気を付けたいところです。
またお仕事をされる方は、オフィスによってはこの期間だけ特別な労働時間をしかれているところも多いため、訪問には注意が必要です。
この1ヵ月が過ぎると、イスラム諸国では1年のうちで最大のお祭りである2回の「イード」と呼ばれる祝祭が行われます。