バングラデシュと地震
地震国「日本」に住んでいると、地震というモノの恐さに対して麻痺が生じます。
先日の東日本大震災による大きな被害もありましたが、震度3程度の地震というのは日本人にとって日常茶飯事の感覚があり「恐さがマヒしている状況」に、恐さを感じます。
バングラデシュは日本のような地震国ではありませんが、活断層も存在していると聞きますので、ある程度の地震は想定しなければいけません。
しかし肝心の建築物の耐震性を考えると恐怖を感じます。
写真で分かると思いますが、バングラデシュの建築の多くは、以下のプロセスを経ます。
基礎を作る→鉄筋を建てる→コンクリートを巻いて柱を作る→支保工を用いて床を作る→空いた壁をレンガで埋める→レンガをモルタルで塗り外観を整える。
このプロセスに耐震性は存在しません。
もし強固な地震が起きた場合、まず積み上げただけで仕上げられた壁が崩れるでしょう。
その後、壁に依る一定の支えを得ていた柱が曲がっていきます。
そうすると一気に建物は崩れてしまうでしょう。
写真のようにバングラデシュの建築物の柱は、想像以上に細いものです。
さらに中に入っている鉄筋は、輸送時の事を考え「輸送用に折り曲げた鉄筋を、建築現場で叩いて一直線に伸ばしている」状態です。
このプロセスで、鉄筋の持つ一定の強固性は失われています。
私はバングラデシュで地震があった時、日本人にとっては大した事のない地震でも急いで家屋の外に出るようにしています。
バングラデシュと地震、住まわれる方には念には念を押す事をお勧めします。