バングラデシュビジネスと、東南アジアビジネス
中国での反日デモ以来、中国を出て他の国に進出しよう、いわゆる「ネクスト・チャイナ」「チャイナ+1」という行動が思ったより前倒しで現実的なものになりそうです。
その中でバングラデシュも名前に上がりますが、よく名前が挙がるのが東南アジア。
ベトナムやインドネシア、ミャンマーなどです。
私の個人的意見としてはインドネシアはまだしも、ベトナムやミャンマーなどはバングラデシュよりもポテンシャルを持っているのか理解して報道されているのか?という事です。
中国から離脱を考えている企業は総じて中国を生産工場と考えている企業が大半です。
消費市場と考えている方々は、この反日デモがあろうとも中国市場にはしがみついて行くと思われるからです。
すると生産工場、いわゆる仕入れ先を東南アジアに求める、という事なのですがたとえばミャンマー。
先日アウン・サン・スーチー女史がミャンマーの国会議員に選出され、アメリカやEUの経済制裁も緩んだと言う事もあり急激に日本の報道でも「好意的」な報道が見られましたが、いまだミャンマーは軍事政権から脱したばかりである事は変わっていません。
そういう確定的な現状のないミャンマーを、あまりに好意的にイメージ操作をするのはまだ少し早いような気がします。
本当の意味での民主化には、もう1ステップも2ステップも必要であり、その中では既得権益を得ていた人たちの最大限の反抗が予想されます。
イスラム社会のバングラデシュに比べ、駐在の快適さはあると思いますがビジネスとしてはもう少し様子見が必要ではないでしょうか。
またベトナムはすでに日本人の投資も多く行われ、国土も狭い。
新参者が出て行っても、ある程度ビジネスの形ができあがってしまっているので、そこまで大きなメリットを得られないように予想できます。
インドネシアはもベトナムと同じ理由です。
ただしインドネシアは豊富な人口を持っているので、そこがベトナムとは違うところです。
翻ってバングラデシュ。
ここにはベトナムやインドネシアのように快適な駐在生活が見込めないですが、ビジネス的には「まだまだ需要がある」場所であり、生産拠点としても豊富な人口が見込めます。
私たちがお勧めするバングラデシュは、知名度が低いために注目度も総じて低いですが、知れば知るほどポテンシャルは、デメリットに比べあまりあるものがあります。