バングラデシュ進出の弊害
バングラデシュに進出する企業にとって深刻な弊害となるのが、様々な政府関係の業務腐敗であると思われます。
先日、バングラデシュでは政府、中央銀行、銀行大手のソナリ銀行を介した大規模な金融詐欺が発覚し揺れています。
もちろんバングラデシュに進出する会社にとっては蚊帳の外の話だとは思いますが、進出企業にも「小規模な行政腐敗」は影響します。
未だバングラデシュでは行政の事務処理のほとんどが「紙ベース」で行われているところも多く、また省庁を跨いだ共通したデータベースが存在しないため、都度その省庁に足を運び申し出、登録をしなければなりません。
また紙ベースで行われている業務は、かなりの時間をロスし、「拙速な仕事」に慣れている日本人からしたらストレスフルな業務遅延が多く見られます。
その中で暗躍するのが「スピードマネー」と呼ばれる一種の裏金です。
行政担当官に「スピードマネー」と呼ばれる裏金を渡し、自らの仕事を行ってもらわないと何時まで経っても仕事が進んでいきません。
また行政官もそれを目的に仕事をしている人も多く、人によっては「自ら求める」事も多いです。
私たちも大っぴらに自慢する事ではありませんが、様々な登記事項にこの「スピードマネー」を払っています。
そうでないと仕事が前に進まないからです。
この金額はもちろん「定価」などございません。
人のコミュニケーションから発生されるものであり、なかなかはっきりした金額も申し上げにくいものでありますが、こういった「裏のバングラデシュ」を含めてバングラデシュを知ることが、事業を円滑に進めるコツの一つなのかもしれません。
決して誇るべき事ではないのは今一度宣言しておきます。