ベンガル語の英語・カタカナ表記
この言葉はバングラデシュのみならず、例えばインドのコルカタのような比較的バングラデシュに近い周辺諸国でも話される言語で、2億人近い話者がいると言われています。
言語話者数としてはトップ10に入るのですが、ほとんどを1億5000~6000万人を占めるベンガル人によって話されています。
写真のようなベンガル語表記は外国人にとって難しいと思われますが、町のいたるところで英語の表記も併記してある場合もありますので、英語さえ分かればさほど不便はないように思われます。
さて、そのベンガル語を英語表記した場合の気になる点が一つ。
アルファベットの「a」の表記です。
ビルの事を「Bhaban」と言う事がありますが、当地の人は「ババン」と言わずに「ボボン」に聴こえる発音をします。
おなじようにダッカ市内の最大のデパート「Bashundhara デパート」を「ボシュンドラ」と発音します。
たとえばバングラデシュの地名でBananiという地名がありますが、「ボナニ」と発音します。
お分かり頂けたように、同じ「a」の発音を時によって「ア」と「オ」を使い分けています。
これはやはりバングラデシュのベンガル語にアルファベットを無理やり当て字した事の弊害です。
ベンガル語表記では違う文字のようですが、それにあたる適当なアルファベットが無いため「a」で表記してあるようです。
これはどこの国でもある現象です。
日本でも英語の「grass」と「glass」は同じ「グラス」と表記しますね?
韓国語も「オ」の発音に2つのハングル文字が存在しますが、カタカナでは「オ」です。
中国語では「si」を「ス」と発音し、「xi」こそ日本語に近い「シ」と発音します。
「ja」を「ヤ」と発音する国が多い事も有名です。
やはり当地の言語を無理やり別言語にあてはめる事自体が難しい事ですが、そこは外国人にも読めるように苦労した先人の知恵でしょう。
もしバングラデシュに来られて「bananiに行って下さい」を言いたい場合「ボナニ」を使っても「バナニ」を使っても外国人でしたらどちらでも良いように思われます。
当国の人にとったら「ボナニ」も「バナニ」もカタカナをそのまま読めば両方とも日本人の発音であって、そんなに大きな違いはないのですから。