イノセンス・オブ・モスリムの予告編を見ました。
イスラム社会に激怒をもたらし、リビアでのアメリカ大使殺害事件にも発展した「イノセンス・オブ・モスリム」という映画のトレイラー、いわゆる予告編を見ました。
まずはじめに言っておきたいのが、「アメリカ大使襲撃に関与したイスラム教徒は非難されるべき」と言う事です。
理由がどうであれ、これは許される事ではありません。
その上でこの「イノセンス・オブ・モスリム」という低予算映画の予告編を見てみましたが、映画の中身は本当に低レベルのうえ、日本人の私から見ても、あまりにもイスラム教徒やムハンマドをバカにし過ぎていると思いました。
イスラム諸国に住まわれた事がある方は一様に感じると思いますが、イスラム教徒の信仰心はとても紳士的なものと感じます。
ここバングラデシュでも「交通ルールは守らないのに、イスラムの教えはしっかり守る」と皮肉が出るほど一般市民のイスラム教への帰依のこころは誠実で、日本人の私でも感心するほどです。
ほとんどのイスラム教徒は、キリスト教徒に関しても「おなじ系列の宗教」として一定の尊敬を払っています。
しかしイスラム教に「狂信的イスラム主義者」がいるように、キリスト教にも「狂信的キリスト主義者」がいるもので、これはその類の人が制作、出資、宣伝に一役かっているようです。
写真のフロリダ州のテリー・ジョーンズ牧師もその中の一人。
「牧師」と言うと聞こえが良いですが、本人はイスラム教の聖典「コーラン」を焼き払う、など「狂信的キリスト教徒」と言え、今回のこの低レベルな映画の宣伝をさかんに行っています。
彼の宣伝が無ければ、このような小さな映画が注目など浴びる事は無かったように思えます。
彼は「大半のイスラム教徒はキリスト教に敬意を払っている」という事実を知らないのでしょうか?
今回の映画はイスラム教徒にとって「何も理由もなくいきなり尊敬する父がバカにされた」という感覚でしょう。
誰でも怒るのは当然です。
なぜこのような火のないところに煙をたてようとするのか、首を傾げたくなります。
ところでバングラデシュの状況ですが同じように「非難」「デモの予告」はありますが、その国民性からか比較的落ち着いておりますのでご心配なく。