バングラデシュの選挙ポスターとロゴ
バングラデシュでは2018年に予定されていた5年毎の総選挙が2018年12月30日に決まり、だんだんと「選挙ムード」が高まっています。
前回の選挙では、二大政党のうち野党BNP党が、「与党アワミリーグ党による選挙操作」を疑い、党として選挙に不出馬、結果ここ5年は国会に議席を持たない状況になりました。
BNP党としては、「総選挙」という正式な段取りを経て敗北するとダメージが計り知れないため、疑惑のある総選挙をボイコットし、世界に向けて「選挙不正」をアピールしようとしたと思われますが、結果として世界世論は動いてもらえず議席ゼロ。
その後、発言権を失ったBNP党は現党首カレダ・ジア元首相の汚職疑惑逮捕や、息子タリク・ラーマン氏のテロ関与疑惑による逮捕状請求など、追い込まれている状況です。
来る次期選挙には、大方の予想通りBNP党も参加すると聞いておりますし、注視したいところです。
さて前置きが長々なりましたが今回は、バングラデシュの街中に貼られる選挙ポスターの話。
多分に漏れずバングラデシュでも選挙に於いて「顔を売る」というのはとても重要な事です。
選挙に向けて、かなり多くの立候補者のポスターが町中に貼られます。
その中で気にして頂きたいのが「ポスターに併記してあるロゴ」
ある人は「リンゴ」、またある人は「稲穂」、そして「魚」、「クリケットボール」など多種多様です。
バングラデシュだけでなく南アジア、またアフリカ諸国のいくつかもそうですが、これは識字率の高くない国ではよくある「立候補者のトレードマーク」です。
もちろん投票用紙にも列記してあり、それぞれに「リンゴ」「魚」に投票するわけです。
識字率を高くしていくのは時間がかかりますが、この様な方法は、選挙参加のハードルを下げ、多くの国民に選挙参加の機会を与えます。
私のような選挙権のない外国人でも、このロゴマークを見るだけでいろいろな想像を駆け巡らすことが出来ます。
どういう経緯でこのロゴにしたのか、候補者の顔と全く合わない可愛いロゴ、などなど。
選挙が近くなると、街も活気にあふれてきます。
次の総選挙、つつがなく進行していく事を願っています。